読書記録〜『マラソンランナーへの道』(鍋倉賢治著、大修館書店)〜
2019年、私のマラソンシーズンは3月3日の東京マラソンでスタートし、12月1日の大阪マラソンで終わった。3月の東京マラソンで4:13:52だったタイムが、10月の金沢マラソンでは3:48:52となり目標としていたサブ4を達成し、自分としては成長を感じることができた1年であった。
ただ、サブ4を達成してから次の目標をどうするかは少し悩んだ。このままサブ4の走力を維持するだけでいいのか、それとももっと速く走ることを目標とするべきなのか。でもどうせやるなら高い目標にチャレンジしてみようと思い来シーズンはフルマラソンでサブ3.5を目指すことにした。ちなみにサブ4達成ペースは5:40/kmだが、これがサブ3.5となると4:58/kmと42秒も速くなる。
サブ3.5という大きな壁を越えるためにはこれまでの自己流の練習から脱却し、色々と考えて練習をしないといけない。ということで書店でランニング関連の本を色々と見て練習法を学んでみることにした。そんな中、これは勉強になるなと思い購入したのが『マラソンランナーへの道』(鍋倉賢治著、大修館書店)である。
●この本を読んだねらい
来シーズンはフルマラソンでサブ3.5を達成したいと思っているが、この目標を達成するためにはこれまで以上にしっかりと練習を積まなければならない。より速いスピードで走らないといけないし、より速いスピードで走り続ける持久力も必要になってくる。今よりも速く、そして長く走り続けるためにはどのような練習が必要なのかを学ぶため本書を読むことにした。
●読んでよかったこと、感じたこと
本書を読んでよかったのは、マラソン本番におけるペース配分の重要性とマラソンで速くなるための練習方法が明確になったことである。
著者はマラソンで一番大事なのはペース配分と言う。自分にふさわしいペースを理解し、それを守れるかがマラソンの成否を分けるのである。前半に少しでもオーバーペースで走ってしまうと、それが後半の失速につながってしまう。いつも前半飛ばしすぎて、後半に撃沈する私にとっては非常に耳の痛い話である。
この自分にふさわしいペースというのはLTペースという。簡単に言えばラクに走れるペースのことである。ゼーハーするような速いペースで走ると血液中の乳酸濃度が高くなり、筋収縮が阻害され「きつい」と感じるようになる。そのため、長く走るためには血中の乳酸濃度が安静値と変わらない程度に抑える、つまりLTを超えないようにする必要がある。マラソンで歩かずに完走するにはこのLTペースで走り続ける必要がある。
今後マラソンでより速いタイムを目指すのであれば、このLTをいかに高めていくかが重要になる。練習によってラクに走れるレベルを上げ、そしてより長く走れるようになることでタイムの向上が期待できるのである。
●この本を読んで、自分は今から何をするか
マラソンの練習はこれまで場当たり的に行ってきたが、これからは本書を参考にしながら計画的に練習していこうと思う。具体的にはLSDを基本に行いながら、LTよりも少し速いペースの距離走や乳酸が多少出るスピードトレーニングを組み合わせることで、長く走るための持久力やスピードを身に付けたいと思う。
ということでしばらくは下記のような感じで練習を進めてみて、様子を見ながら距離や頻度を増やしていこうと思う。
火曜日:皇居でペース走(9km)
木曜日:豊洲ぐるり公園でインターバル走+ジョグ(12km)
●3ヶ月後には何をするか、どうなっていたいか
まずは上記で立てた練習を着実にこなし走力向上に努め、5:00/kmペースをラクに走れるレベルにはなっていたいと思う。しばらくフルマラソンを走る予定はないが、3月には練馬こぶしハーフマラソンに参加するので、まずはこのハーフマラソンで1時間40分切りを目指したいと思う。そして次のフルマラソン(おそらく7月の函館マラソンになると思うが)においてサブ3.5を達成したいと思う。
▲今回紹介した書籍。 本書はおもにマラソン完走を目指す初心者に向けだが、マラソンを何度も走ったことがある人にとってもとても参考になる内容が多いので初心者だけではなく中級者以上のマラソンランナーにもおすすめである。