読書記録~『マラソンは上半身が9割』(細野史晃著、東邦出版)~
2020年はブログを週1度は更新するという目標を掲げたものの、ほとんど更新することなく4月を迎えている今日この頃。現在、私の住んでいる東京都は新型コロナウイルス感染拡大防止で外出自粛が求められているため、3月下旬から自宅にいることが多くなった。最初のうちはダラダラ過ごしていたが、何日もそうやって過ごしていると罪悪感を覚えはじめ、何かしなければという気になってくる。ということでとりあえずは放置していたこのブログを活用して学んだことなどを書いてみようと思った次第である。
現在、私は昨年に続き2度目のシンスプリントに悩まされており、満足に走れないでいる。さらにエントリーしていたマラソン大会も次々と中止になり、正直に言うとランニングに対するモチベーションが下がり続けている。でも、こういう時期こそランニング(主にフォーム)に関する書籍を読み、改めてランニングに関する基礎知識や怪我せずに楽に走れるフォームを身につけるには最適なのではないかと思い、手始めに『マラソンは上半身が9割』(細野史晃著、東邦出版)という本を読んでみることにした。
●この本を読んだねらい
細野史晃氏の本を読んでみようと思ったのは、下記の「ピンク厚底シューズ(NIKEヴェイパーフライネクスト%)」の解説記事が非常に面白く新たな発見があったからである。ランニングは誰でもすぐに始められる手軽なスポーツではあるが、そうである一方で正しい動き方に関する情報を得る機会は意外と少ない。私は無学でランニングを行っているわけではないが、結局のところは感覚であったり見よう見まねで行っているところがあった。
そんな中、細野氏の記事では「走りは体をバネのように使いながら前への推進力を得る運動」とし、「斜め上に跳ねるように進むのが正解」、「上半身のリズムを生かして体全体を上手に弾ませて前に進ませる」とあり、これまでランニングの動作を足中心に考えてきた私にとってはとても新鮮に思えた。そんなわけで細野氏の本を読んで、これまでの走り方のイメージを刷新しようと思ったのが本書を読もうと思ったきっかけである。
『箱根も席巻!なぜ「ピンク厚底シューズ」は好記録を連発するのか?走りの専門家が解説するメカニズム。』
(出典:REALSPORTS)
▲細野氏の記事。箱根駅伝前後はヴェイパーフライネクスト%の記事はたくさんあったが、個人的には細野氏の記事が一番面白く、そしてためになった。
●読んでよかったこと、感じたこと
本書を読んでよかったのは、ランニングの動きで大事なのは脚(下半身)ではなく上半身であるということがわかったことである。これまでもランニングフォームについては書籍や動画などで学んでいたが、いつも意識していたのは着地の仕方だったり、脚の動かし方だったりで上半身に意識を向けたことはなかった。ただし実際には、楽に、そして大きなエネルギーを生むには人間の体重の6割を占める上半身から前に動かす必要があるのである。
●この本を読んで、自分は今から何をするか
今はシンスプリントのせいで満足に走れる状態ではないが、痛みが和らいできているので週に2~3回程度様子見のジョグをしている。今後は走る際に本書で学んだことを実際の動きに反映させ、怪我をせずに楽に走れるフォームの習得を目指す。これまでの脚主導のランニングではなく、これからは上半身を先に移動させ、脚はその後についてくるようにする。
その他意識するべき点は姿勢と重心である。姿勢はやや胸を張って背筋を伸ばした状態にする。そして走るときの正しい重心の位置は身体の中心部に対してやや斜め上方。これまで自分が意識していた重心よりもやや上方に意識を持っていき、さらに走る際にはその重心を前に移動させることでスムーズにランニングの動作に入ることを意識するようにする。
●3ヶ月後には何をするか、どうなっていたいか
まずは3ヶ月にシンスプリントが完治していることを願いつつ、上半身主導の走り方を身につけ楽にそして速く走れるようになっていたい。これまで自分の走り方には常に「これでいいのか」という疑問がつきまとっていたが、本書での学びを実際の動きに反映させ上半身から進むランニングフォームを完璧にマスターし、怪我とは無縁のランニング生活を送れるようになっていたい。
▲今回読んだ本。これまでランニングに関する本はたくさん読んできたが、走り方という意味では個人的には一番得ることが多かった。走るという行為はつい脚に意識を向けがちだが、そうではなく上半身から進むことを意識することが大事だと教えてくれる良本である。
東京30K冬大会のこと
●1月25日(土)東京30K冬大会に参加してきた
ずっと興味はあったけど、なかなか参加できなかった東京30K冬大会に参加してきた。2月、3月のフルマラソン対策で走る人が多い中、私は単なるモチベーション維持だけのために参加をしてきた。今年の東京マラソンは落選し、3月に練馬こぶしハーフマラソンこそあるが、次のフルマラソンの予定はまだ決まっていない。そんな中では練習のモチベーションを維持するのもなかなか難しいので今回はこの東京30K冬大会に参加することにした。
●天気や体調などコンディションは良かったものの
しばらく大会がないとは言え最近は結構走り込んでいたので、その成果を測るべく高いモチベーションで本大会を迎えた。当日の天気は曇りでやや肌寒く、暑いのが苦手な私にとっては絶好のコンディション。体調も万全で快走は間違いない気がした。そんなわけでスタートした東京30K冬大会。私はフルマラソン3時間45分(5:20/km)のグループで走った。普段グループで走ることがない私は集団の中で走ることが比較的楽なことに驚いた。自分でペースを作る必要はなく、何も考えず前の人の背中を見ながら走っているとあっという間に時間が過ぎる。この集団の中なら余力を残して30kmを走れそうな気がした。
▲天気は曇り。日差しに弱い私にはうれしい天気。
しばらく集団の中で淡々と走っていると、(おそらく約5km地点)急に靴が緩くなってきた。足元を見ると靴ひもがほどけている。路肩に避難し靴ひもを固く結び直して再び走り出す。靴ひもを結んでいる間に集団はだいぶ前の方に行ってしまったが、タイムを競う大会ではないので焦らず自分のペースで集団復帰を目指す。
ようやく集団に追いつき集団内で走り出したのもつかの間、さっき固く結んだはずの靴ひもが緩んできた。それでも靴が脱げるほど緩い状態ではなかったためしばらくはそのまま走り続けていたが、ひもが完全にほどけたため再び路肩で結び直す。実はその後も何度も靴ひもの緩みに襲われ、その度に集団との差がどんどん開いてしまった。
●靴ひもトラブルが解消されようやく追走モードへ
結局靴ひもトラブルが完全に解消されたのは13km地点。その時点で集団はもうかなり先に行ってしまっていたが、それでも5:20/kmよりも速いペースで走ればまだ追いつけるだろうとのことでここでペースを少しアップした。自分の中では今年の箱根駅伝2区での相澤晃選手のごとく(といっても5:00/km前後)追走を開始した。
集団へは20km地点でようやく復帰することができた。そんなに無理なペースで追走していたわけではないが、少し足を使った感があり少し不安になったが足の調子はすこぶる良い。とりあえずここからは集団から落ちないことだけを意識し淡々と走ることにした。
●集団の中の気になるランナーたち
これまで参加したフルマラソンではあまり集団走をしたことがなかったので、集団の中で走っていると、周りには色んなランナーがいることを思い知らされる。すぐ横で「スッスー、ハッハー」と声に出して呼吸するランナー、足音がバタンバタンうるさいランナー、足音がうるさいことに加えものすごく速いピッチで私のすぐ後ろを走るランナー、目の前で走りながらなかなかな音量のオナラをするランナー。
こうした状況の中で集中して走り続けることはなかなか難しい。幸いまだまだ足は残っていたので27km地点で集団から飛び出し単独走に切り替えることにした。そのまま集団の中でゴールしても良かったが、やはり気が散るのと、フルマラソンで後半上げてゴールするイメージを植え付けるために少し頑張ってみることにした。
●無事にゴール
最後の3kmは足を切らしてまた集団に追いつかれたらどうしようという不安を抱えながらも、なんとか5:00/kmで走り、集団には追いつかれることなく2時間38分で無事にゴールにたどり着いた。最後はペースを上げたがそれでも足はまだ残っており、5:20/kmならば42.195kmもほぼイーブンペースで走り切れるのではないかと思える結果だった。
▲今回のラップ。15kmまでは靴ひもトラブルでだいぶタイムをロスしたが、それでも落ち着いて対処できたのがよかった。
●最後に
東京30K(今回は冬大会)は初めて参加したが、1人ではなかなかできない30k走を自身の目標ペースに合わせてできるというのが良かった。エイドも個人的には十分だし、トイレ渋滞がないのもよかった。ただ、参加人数の割には更衣スペースが狭い気もしたのでそこはもっと広いといいかなとは思った。とは言え全体的な満足度は高かったので今後も参加したいと思う。
読書記録〜『マラソンランナーへの道』(鍋倉賢治著、大修館書店)〜
2019年、私のマラソンシーズンは3月3日の東京マラソンでスタートし、12月1日の大阪マラソンで終わった。3月の東京マラソンで4:13:52だったタイムが、10月の金沢マラソンでは3:48:52となり目標としていたサブ4を達成し、自分としては成長を感じることができた1年であった。
ただ、サブ4を達成してから次の目標をどうするかは少し悩んだ。このままサブ4の走力を維持するだけでいいのか、それとももっと速く走ることを目標とするべきなのか。でもどうせやるなら高い目標にチャレンジしてみようと思い来シーズンはフルマラソンでサブ3.5を目指すことにした。ちなみにサブ4達成ペースは5:40/kmだが、これがサブ3.5となると4:58/kmと42秒も速くなる。
サブ3.5という大きな壁を越えるためにはこれまでの自己流の練習から脱却し、色々と考えて練習をしないといけない。ということで書店でランニング関連の本を色々と見て練習法を学んでみることにした。そんな中、これは勉強になるなと思い購入したのが『マラソンランナーへの道』(鍋倉賢治著、大修館書店)である。
●この本を読んだねらい
来シーズンはフルマラソンでサブ3.5を達成したいと思っているが、この目標を達成するためにはこれまで以上にしっかりと練習を積まなければならない。より速いスピードで走らないといけないし、より速いスピードで走り続ける持久力も必要になってくる。今よりも速く、そして長く走り続けるためにはどのような練習が必要なのかを学ぶため本書を読むことにした。
●読んでよかったこと、感じたこと
本書を読んでよかったのは、マラソン本番におけるペース配分の重要性とマラソンで速くなるための練習方法が明確になったことである。
著者はマラソンで一番大事なのはペース配分と言う。自分にふさわしいペースを理解し、それを守れるかがマラソンの成否を分けるのである。前半に少しでもオーバーペースで走ってしまうと、それが後半の失速につながってしまう。いつも前半飛ばしすぎて、後半に撃沈する私にとっては非常に耳の痛い話である。
この自分にふさわしいペースというのはLTペースという。簡単に言えばラクに走れるペースのことである。ゼーハーするような速いペースで走ると血液中の乳酸濃度が高くなり、筋収縮が阻害され「きつい」と感じるようになる。そのため、長く走るためには血中の乳酸濃度が安静値と変わらない程度に抑える、つまりLTを超えないようにする必要がある。マラソンで歩かずに完走するにはこのLTペースで走り続ける必要がある。
今後マラソンでより速いタイムを目指すのであれば、このLTをいかに高めていくかが重要になる。練習によってラクに走れるレベルを上げ、そしてより長く走れるようになることでタイムの向上が期待できるのである。
●この本を読んで、自分は今から何をするか
マラソンの練習はこれまで場当たり的に行ってきたが、これからは本書を参考にしながら計画的に練習していこうと思う。具体的にはLSDを基本に行いながら、LTよりも少し速いペースの距離走や乳酸が多少出るスピードトレーニングを組み合わせることで、長く走るための持久力やスピードを身に付けたいと思う。
ということでしばらくは下記のような感じで練習を進めてみて、様子を見ながら距離や頻度を増やしていこうと思う。
火曜日:皇居でペース走(9km)
木曜日:豊洲ぐるり公園でインターバル走+ジョグ(12km)
●3ヶ月後には何をするか、どうなっていたいか
まずは上記で立てた練習を着実にこなし走力向上に努め、5:00/kmペースをラクに走れるレベルにはなっていたいと思う。しばらくフルマラソンを走る予定はないが、3月には練馬こぶしハーフマラソンに参加するので、まずはこのハーフマラソンで1時間40分切りを目指したいと思う。そして次のフルマラソン(おそらく7月の函館マラソンになると思うが)においてサブ3.5を達成したいと思う。
▲今回紹介した書籍。 本書はおもにマラソン完走を目指す初心者に向けだが、マラソンを何度も走ったことがある人にとってもとても参考になる内容が多いので初心者だけではなく中級者以上のマラソンランナーにもおすすめである。
大阪マラソンのこと
●マラソン走りに大阪へ
2019年12月1日(日)大阪マラソンを走ってきた。私にとってこの大阪マラソンは今年度最後のフルマラソンになるので、いい形で締めるべく目標タイムをサブ3.75に設定することにした。ちなみに今年から新しくなった大阪マラソンのコースは、前半はあまりアップダウンはないが、後半になるとアップダウンが多くなる。このコースを攻略するには前半を抑えて走り、後半に足を残さないといけない。
▲大阪マラソンのコースマップ(出典:大阪マラソン公式HP)
▲大阪マラソンにもヴェイパーフライ4%フライニット着用で気合十分。
●体調も天気もよく序盤は順調
大阪マラソン当日の天気は晴れ。じっとしていると肌寒さを感じる程度でマラソンには最適な状況。体調も万全で今日は言い訳のできないコンディションだなと感じた。
▲今回私のスタートブロックはCブロック。ウェーブスタートのおかげでスムーズなスタートを切れた。
そんなわけで大阪マラソンはいよいよスタートするのだが、スタート直後はいきなりの下り坂。ここはペースの上げすぎに注意だが、そこそこ渋滞してたおかげでペースは5:30/kmとそこまで上がらない。こんな調子で前半は抑えめでいこうと自分に言い聞かせる。
●靴ひもが2回もほどけて焦る
そうして走っていると左の靴がゆるく感じ始めた。足もとを見ると靴ひもがほどけている。路肩に移動してひもを結わえ、そしてまた走り出す。しばらく走っているとまた左の靴がゆるい。足もとを見るとまた靴ひもがほどけている。再び路肩へと移動した私は今度は念入りにひもを結わえた。
2回も足止めを食らっている間にどんどん抜かされた私は正直少し焦った。まだ2kmも走っていないというのに。気持ちペースを上げて走りはじめたところでブラックマヨネーズの小杉氏を発見。横を通ったときに「小杉さんがんばって!」と声をかけたら小杉氏からは「ありがとう!」と返事が。すっかり舞い上がった私のペースは5:00/km前後まで上がっていた。
●大阪のおっちゃんに人情を感じる
5kmを通過して御堂筋に入る。5kmのタイムは26:10とまずまず。大阪には何度か来たことはあるが御堂筋を通るのは初めて。御堂筋の街並みのきれいさに感心しながら走っていたが、同様に感じていた人も多かったのか足を止めて写真を撮る人も多い。しかし道頓堀橋にかかるとさらに足を止めて写真を撮るランナーは増え、走路をふさぐような形になっていた。これはちょっといやだなぁと思いながら横を通ろうとしたら沿道のおっちゃんが写真を撮ってる人たちに対して「邪魔になってんでー!」と声かけをしてくれてうれしい気持ちになった。さすが人情の街。そんなわけで10km通過は51:08。
●沿道の応援にのせられてついハイペースに
10km〜15kmは特に何もなく淡々と走る。この区間は走りに集中していたのか、夏に訪れた焼肉屋さん「大成苑」の前を通っていたことすら気づかなかった。15kmの通過は1:16:38。15kmを過ぎた大正橋あたりから沿道の声援がとたんにアツくなる。女性ばかりがキャーキャー声援を送ってくる。悪い気はしないなと思いながら、ついペースを上げて走ってしまう。20km通過タイムは1:42:14、ハーフはなんと1:47:02でこれまでのハーフの自己ベストよりも4分速いペースで通過。ちなみに女性からのアツい声援は我々一般ランナーに向けられたものではなく、私のすぐ後ろを走っていたコブクロの小渕氏に向けられたものだと後で気づいた。
●後半はペースがズルズルと
なにわ筋にあるハーフ地点を自己ベストを上回るペースで通過してからもまだ足は残っていたが、来た道をそのまま戻る折り返しに心が折れそうになる。後半は折り返しが多く、なにわ筋の後にも2回ある。そして日差しが強く少し暑さを感じるようになってきてだんだん心配になってくる。25km通過は2:08:19。下寺町の折り返しもなんとか通過し千日前通の上りをやっとの思いでこなす。直後の下りでは森脇健児氏にハイタッチをしてもらい元気をもらう。そんなわけで30kmは2:35:29で通過。5kmのタイムが徐々に落ち始める。
●そして足は突然に
最後の折り返し地点北河堀直前の細かいアップダウンで突然足がストップ。前半突っ込んだツケが回ってきたなと、ここからは目標タイムは諦めて歩きを混ぜながら進む。35km通過タイムは3:06:14、ついに1kmのタイムも6分台に落ち込む。最後の長い直線の今里筋くらいは頑張って走ろうと思い気合いを入れるが、足はやっぱり動かない。歩いては走りを繰り返し40kmを3:38:06で通過。最後の2.195kmもアップダウンがありペースは回復しないまま3:51:24でゴール。散々なレースだったけどそれでもサブ4を死守することができたのはうれしい。
▲初の大阪マラソン。脚は最後まで持たなかったけど、楽しいマラソンだった。
▲ゴール後のビールはコイサーだった。
●これからのマラソンへ向けて
マラソンはコントロールのスポーツと言われるが、やっぱりオーバーペースで走ると後半まで持たない。自分の適正ペースを見極め、いかにその適正ペースで走り続けるかがマラソンには重要だと再認識した。というわけで来シーズンは最後まで持つ脚作りをしつつも、しっかりしたレース戦略(ペース配分)を立ててマラソンに臨もうと思う。
読書記録〜『アルティメットフォアフット走法』(みやすのんき著、実業之日本社)〜
フォアフット走法は足裏の前足部で着地をするマラソン走法である。このフォアフット走法は私の感覚では大迫傑選手がマラソンの日本記録を更新してから興味を持つ人が一気に増えた気がする。この頃は普段ランニングをするときに、つま先着地でかかとをつけないで走るランナーを多く見かけたものである。
かく言う私も見よう見まねでフォアフット走法(つま先着地)を試したことがあるが、多くの人がそうなったように私もふくらはぎの筋肉痛に悩まされた。そもそも足の動きが間違っているから痛むのに、ふくらはぎの鍛錬が足りないからと思いこみ、バカみたいにカーフレイズに打ち込んだりした。
そうして間違ったフォアフット走法を続けているうちにシンスプリントを患い、しばらく走れない時期を経験した。それからはフォアフット走法は自分には合わないだろうということでフラット着地で走ることにした。
しばらくフラット着地でのランニングを続けていた私は、ある日書店で『アルティメットフォアフット走法』(みやすのんき著、実業之日本社)という本を見つけた。一度はフォアフット走法に心惹かれた私は、本書を見かけたとき正直心かざわついた。
●この本を読んだねらい
本書をパラパラと眺めてみると、フォアフット走法のやり方がものすごく丁寧に解説されていた。足の動かし方から着地の仕方など、私がやっていたものとはまったく違った動きが描かれていたのである。ならば今度こそしっかりとフォアフット走法の基本を学び、身につけてみようと思ったのが本書を読んだきっかけである。
●読んだよかったこと、感じたこと
フォアフット走法はつま先着地でかかとをつけずに走る走法だと思っていた。それが間違っているとわかったことが本書を読んでよかったことである。フォアフット走法で大事なのは重心真下に着地すること。そのためには膝から下の部分を膝より前に出さないで(脛を前傾させて)着地する必要がある。ここで膝下を前に振り出して重心より前に着地をすると私みたいにふくらはぎを痛めてしまうので注意が必要。ちなみに着地は足を地面に置くだけで、無理に地面を蹴ったりする必要はない。かかとについては、地面に着いたか着かないか軽く接地する程度(ハガキ一枚入る感覚) でよい。
●この本を読んで、自分は今から何をするか
フォアフット走法を確実に身につけるためにまずは練習の際に、一つひとつの動きを確認しながら走る。実践したら再び頭のイメージと動きが合っていたか振り返り、フォアフット走法を確実に自分のものにする。LSDやペース走、インターバル走など色々な練習パターンの中でも実践し、※フォアフットの動きを体に覚えさせる。
※フォアフットの動き
フォアフット走法はスケートをするような感じで地面に対して逆撫でするようにしながら重心の真下へ着地する。着地は小指の根元の小指球からから母指球側に倒れこむようにするが、ふくらはぎや足首に余計なテンションはかけない(つま先立ちでもかかとを浮かせるでもなく前足部から先に着地)。
地面に逆撫でするように着地すると、前足部が地面に引っかかり、前につんのめるようになるが、この力を重心移動に利用する。着地後は地面を蹴らず、地面からの反力を受けるだけにする。そうして跳ね上がった足をすぐに最短距離で真下へ着地させる。着地、地面からの反力を受ける、跳ねた足を戻すを繰り返す。
●3ヶ月後には何をするか、どうなっていたいか
練習を繰り返してフォアフット走法を身につけたのちには、やはりフルマラソン、ハーフマラソンで自己ベストを更新したい。3月には練馬こぶしハーフマラソンに参加するので、ここで1時間45分切りを達成したい。フルマラソンは12月1日の大阪マラソン以降はエントリーしていないが、次のレースが決まった暁にはサブ3.5を達成したい。
アルティメット フォアフット走法 56歳のサブスリー! エイジシュートへの挑戦
- 作者: みやすのんき
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2019/09/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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▲今回紹介した書籍。フォアフット走法を身につけるための説明がとにかく丁寧にされているので、試してみたいという人や、ふくらはぎを痛めて挫折してしまったという人は一読の価値あり。
読書記録〜『ACTION READING』(赤羽雄二著、SB Creative)〜
突然読書について書くが、私は基本的に新しいことに取り組むときには本を参考にすることが多い。今取り組んでいるマラソンについても、練習法から本番のレースプランの立て方まで本を参考にしている。もちろんネット記事を参照することもあるが、ネットの情報は断片的であることが多いので、体系的な知識を得たいと思うときはネットよりも書籍の方がよい。
ただ、そんな私も読んだ本を十分に活かせているかというと、必ずしもそうとは言えない。本はたくさん読むけれども、そもそも読んだら読みっぱなしなのでしばらく経つとせっかく読んだ本の内容を忘れていることも多い。来年スタートダッシュをするため、今のうちに改めて本の活かし方を学んでおこうと思い、『ACTION READING』(赤羽雄二著、SB Creative)という本を読んでみることにした。
本書は本から得たことを仕事や生活に活かすための様々なコツが書かれている。そのうちの1つにチャレンジシート作成というものがあるのだが、この本を今後に活かすため今回のブログはこのチャレンジシートのフォーマットに従って書いてみたいと思う。
●この本を読んだねらい
私は読書が好きで、書店に毎日足を運ぶのはもちろんだし、気になる本はとにかく片っ端から読んできた。多いときは1日1冊のペースで読んでいたときもある。だけども、どんなにたくさんの本を読んでも、それが自分のものにできているという実感は正直なかった。読んだ本を確実に自分の血肉とし、仕事や生活に活かせるようになるための本の読み方を身につけないといけない。それが本書を読もうと思ったきっかけである。
●読んだよかったこと、感じたこと
これまでは読書とはとても有益な行為であり、本も読めば読んだだけよいと思っていた。しかし、読んだ本を今後に活かすためにはむやみやたらに読むのもよくないということがわかった。よく考えれば当たり前の話だが、何かを得たいと思って本を読んだら、その次にすべきことはさらなるインプット(もときには必要であるが)ではなく、読んで学んだことを実践(アウトプット)しなくてはいけない。読書の価値を高めるには行動することが必要なのである。
●この本を読んで、自分は今から何をするか
まずはこれまでのように気になった本を片っ端から読むという行為はやめようと思う。そのときの自分にとって必要な1冊をよく吟味して選んで読む。そして読んだあとは本から得た知識を活かすために行動することを徹底したい。その時々で自分にとって本当に必要な本を選ぶために、常に「これをやりたい」「自分はこうなりたい」という好奇心や願望、問題意識を持ち続けようと思う。
●3ヶ月後には何をするか、どうなっていたいか
私の自宅には本棚に収まりきらないくらい本がある。すでに読んだものもあるが、買ったっきり読んでいない本もある。読んでない本=今の自分には必要のない本と割り切り、こういった本については処分していこと思う。また、その時々の自分にあった本を選んで読んで、行動するという習慣を定着させ、仕事や生活で成果を出していきたい。
アクション リーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書"
- 作者: 赤羽雄二
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2016/05/26
- メディア: 単行本
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▲今回紹介した書籍。忙しい中でも本を読むためのコツも紹介されているので、本を読みたいけど時間がないという人には特におすすめできる1冊である。
横浜マラソンのこと
●2年連続2度目の横浜マラソンに参加してきた
2019年11月10日(日)に去年に引き続き2度目の横浜マラソンに参加してきた。先々週に行われた金沢マラソンで大きな目標として掲げていたサブ4を達成した私は、横浜マラソンを走るにあたっては目標は特に設定していなかった。というのも12月1日(日)には大阪マラソンがあるので、今回はそれに向けての42.195km走くらいの感じでいたのだが、今思えばこれが良くなかったのだと思う。
●2度目の横浜マラソンは撃沈
先に書いてしまうが今回の横浜マラソンのタイムは4:23:34でサブ4すら達成ができなかった。今回撃沈した理由は色々とあるが、やはり一番大きかったのは目標を持たずに走ったことである。サブ4達成後、次の目標を持たずに参加してしまったがために集中力が維持できずこんなタイムになってしまったのである。
●目標を持たずに参加すると色々とボロが出る
目標を持たず、つまり真剣な気持ちで臨まなかったツケは参加する前から回ってきた。横浜マラソンは事前に指定会場でゼッケン受け取りをしなければならず、台風で中止になった一昨年、そして去年はともに赤レンガ倉庫がその会場となっていた。今回ゼッケン引換証をよく読んでいなかった私は今年もてっきり同じだと思いこみ、前日の11月9日(土)のお昼頃に赤レンガ倉庫へ向かった。桜木町駅から徒歩で向かう途中にランナーたちの姿がほとんど見えなかったのでおかしいとは思ったが、赤レンガ倉庫に着いたとき、そこにあったのはランナー受付会場ではなくクラシックカーで愕然とした。(その後本来のゼッケン引換会場であるパシフィコ横浜へ移動し、無事にゼッケンを受け取ることができた。)
▲赤レンガでやっていたのは横浜ヒストリックカーデイというイベントだった
▲横浜マラソンも装備だけは万全で臨んだのだが…
●そんなこんなで横浜マラソンはスタートするのだが
余裕を持ってスタート会場へ向かうために横浜に前泊していた私は、早めに荷物を預け、念の為2回トイレに行き、そしてスタートブロックへと向かった。何事も余裕を持ってに行動すると心にもゆとりが生まれるものだなとか勝ち誇った気持ちで待機していた。今回私はEブロックからのスタートだったが、待機列はまったく日が当たらず、なおかつ冷たいビル風が吹いていて体からどんどん体温が奪われていった。
そんなわけでスタートをした頃にはすっかり体が冷え切っており、なかなか体が動かなかった。そして大きな大会だけあって参加者の数がとても多く、自分のペースで走るのも困難な状況にストレスを感じ、走りに集中できなかった。
●自分ペースで走れる頃には体力が消耗していた
最初の5kmは平均すると6:00/kmとなかなかスローなペースだった。ようやく自分のペースで走れるようになったのは6km以降の山下公園を通過したあたり。少しペースを上げて前半の遅れを取り戻そうとするが、どうも体が重くてラクに走れない。これは最後まで走りきれないのではないかという悪い予感がビンビンしていた。
●そしてついに高速道路で心が折れる
体の重さを感じたまま折り返しを地点を過ぎ高速道路区間に入る。高速道路へと向かう上り坂がツラい。そして高速道路は路面が水平ではないのが走りづらい。足取りはどんどん重くなっていく。給水所のたびに水分は摂っていたが、強い日差しのせいか、いくら水を飲んでも喉の乾きが止まらなくなってくる。
そして30km地点のもうすぐ高速道路が終わるというところで、水の飲みすぎか冷たい風に体が冷やされたせいか腹痛に襲われトイレにピットイン。ピットストップからコースに戻った私は、再び走り出したが、足に痛みは感じないし、呼吸もまったく苦しくないのに足が進まなくなっていた。脳からの「もうやめたい」という指令に必死に抵抗したが、足が止まってしまい高速道路を下りる手前でついに歩いてしまった。
●最後の10kmは地獄のツラさ
高速道路を下りてからの10kmはとてもツラく、ゴールまでたどり着けないような気すらしてきた。足は痛くないし、息も苦しくないのに足が動かない状況は続いていて、少し走っては歩く、また少し走っては歩くを繰り返す。10kmは普段の私ならば1時間もかからずに走れるが、足が動かない状況では一体どれくらいかかるのか、そんなことを考えるだけで憂鬱になる。とりあえず手持ちのジェルやエイドのグミを食べて見るが、それでも足はまったく動かない。
もはや記録などどうでもよくなっていた私は歩きの割合が圧倒的に増えていたが、オールスポーツのカメラに無様な姿を撮られまいとそこだけは何とか走った。でも少しでも上りの箇所は歩く。そして応援してくれる人がいる所ではなんとか頑張って走る。そうこう繰り返しているうちにようやくゴールへ到着した。この長い長い旅路がようやく終わったのだと思い安堵した。
▲途中はなんどもやめたいと思っていたけど、メダルをもらうとゴールしてよかったなと思う。
●ゴール後のダメージは…
ゴール後、メダル、アクエリアス、タオルをもらい更衣室へ向かった。いつもなら着替えるときは足の痛みに耐えながら着替えをするのだが、今回は足のだるさはあるものの、筋肉痛的な痛みが一切ない。マラソン中は足が全然動かなったのに、意外とダメージはない。そんなはずは…と思いながらその日は早めに床に入り翌日を迎えた。いつもならフルマラソン後は通勤途中の駅の階段でツラい思いをするのに、今回は不思議と筋肉痛はなく階段はツラくない。そう考えると、マラソン中に足が動かなかったのは目標を持たなかったことにより、早々に気持ちが萎えてしまったからと言える。気力さえあれば足は動いたはずである。
ということで今回はなんだか消化不良で悔しい思いをしたので、次回の大阪マラソンでは最低目標サブ4、最高目標サブ3.75で臨みたいと思う。ただしシンスプリントっぽい痛みが右脛にあるので、1週間はしっかり休んで足の様子を見ながら調整していきたいと思う。
それでは今日のところはこれで。